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Netdayクラブ −情報ー

1.ボランティアの組織作り

(1)はりまスマートスクールプロジェクト実行委員会

 1999年7月、はりまインターネット研究会のメーリングリストに書きこんだ一通の電子メールから、プロジェクトが始まることになる。 「はりまスマートスクールプロジェクト実行委員募集!」  これまで、わんぱくちびっこ情報団、はりまマルチメディアスクールなど、さまざまな情報化を通したまちづくりの仕掛けを体験しているメン バーには「またなにか始まるぞとわくわくするメール(米谷尚子実行委員長)」であったという。

「母なる海」としてのはりまインターネット研究会

 はりまの地には、平成9年にはりまインターネット研究会という、産学公民のさまざまな立場の人が個人として集まり、地域の情報化を推進する ことを目的としてゆるやかな人のネットワークを形成するグループが存在していた。今回のはりまスマートスクール実行委員会は、このはりまイン ターネット研究会のメンバーが母体となって主要なメンバーを構成し、また新たな人々を加えている。それらの人々は自由にに入ってきて、自立的 に実行委員会がどんどん大きな組織になっていく。まず組織ありきではなく、理念や理想から自発的に育ったグループであることが、はりまスマー トスクールプロジェクト実行委員会の行動力に直結している。当初、第一回実行委員会開催時に90名だった実行委員が、プロジェクトのメイン事 業であるネットデイ・リレーが終わった現在でも増え続けている(117名:資料2-2)。

はりまスマートスクールプロジェクト実行委員会の組織運営

 すべての活動への参加は、実行委員の自主性に委ねるというのが大前提とした。いかに自主性、自発性を重視するといっても、やはり組織を束ねる要は必要である。はりまインターネット研究会の主だったメンバーと相談し、乳飲み子を抱えた米谷尚子氏に実行委員長をお願いすることにする。女性、それも産後間もない方にお願いするというのは、特別な人でないとできないのではなく、誰でも気軽に参加できる間口の広さがアピールできることになる。実行委員長を補佐する委員長代理にも内山真理子氏という30代の主婦に務めて頂いた。はりまスマートスクールプロジェクト 実行委員会は、立ち上げの第一回実行委員会が7月20日(姫路工業大学工学部)、第二回実行委員会が8月28日(姫路工業大学環境人間学部) に、第三回実行委員会を10月3日(市川町立鶴居小学校)、年を開けて第四回実行委員会は1月23日(姫路工業大学環境人間学部)に開催し た。資料2-3,2-4,2-5に、第一回から第三回までの実行委員会議事録を添付する。 第一回の実行委員会では、チャットシステムを使って遠隔地からの実行委員会への参加も試みた。会場で3人のオペレーターが会議の模様をチャッ トに書き込み、ライブカメラの画像を見ながらそれを読んで、意見を返信するという仕組みだ。当日は、千葉、東京、飯田(長野県)、山崎町の実 行委員が、このシステムを利用して活発に意見交換した。

 第一回実行委員会で、ワーキンググループとして「NETDAYグループ」「システムコンテンツグループ」「地域グループ」「SSJグループ」の4つ が作ることが同意され、リーダー・サブリーダーを決定し、後はメーリングリストを利用して活動していく呼びかけを行ったが、このワーキンググ ループが機能することはなかった。このことについては別途検証が必要であろう。 しかし、プロジェクトが進むに連れて「ホームページ製作グループ」のようなその道のプロの方々による支援体制が「必要にせまられて」誕生し た。図らずも自然発生的にこのようなグループが生まれたことは、一部の組織に偏ることなく、各界の方々が並ぶ実行委員会の構成のバリエーショ ンによるものと思われる。

 また、実行委員全員がメールアドレスを持っている(実行委員になる条件がメールの保有だった)ことから、連絡・調整・相談・指示の類はすべ てメーリングリスト’HSSP-ML’で処理された。7月9日にスタートした実行委員会のメーリングリストは、1月26日現在で1318メッセージ (一日平均6.6通)となっている。資料2-13に、’HSSP-ML’からの抜粋を添付する。

 第一回実行委員会の時点では、プロジェクトの仕掛け人である和崎氏以外に、はりまスマートスクールプロジェクトがどんなものか、イメージで きた実行委員は皆無に等しかった。そこでプロジェクトの核になる実行委員で、プロジェクトのイメージを共有し、事業のタイムスケジュールを確 認するために、リーダー会議を設けて、7月29日・8月11日・9月15日に会議を実施した。資料2-6,2-7,2-8に、上記3回のコア会議の議事 録を添付する。 この会議の内容がすべて、’HSSP-ML’に流されたので、コア会議に参加できない各実行委員にもプロジェクトの全容を把握するのに役立った。核 になる実行委員だけのメーリングリスト’CORE-ML’も立ち上がり、実行委員会全体へ持っていく議題を考える場としてきわめて有用だった。’ CORE-ML’には、その後立ち上がった参加各学校のメーリングリストの内容が自動的に転送されるようになっており、プロジェクト全体の動きがす べてわかるようになっている。7月26日に立ち上がった’CORE-ML’は、1月26日現在1613メッセージ(一日平均8.9通)の利用があ る。資料2-12に、’CORE-ML’からの抜粋を添付する。

それぞれの立場から「やりたいこと」を

 はりまスマートスクールプロジェクト実行委員会の活動において、事務局のウエイトは大きい。参加校内外の調整、資料の作成、実行委員会の運 営など、ゼネラルマネージャー(和崎氏)だけではなく、専門の事務局員を置いて対応したことは、事業の遂行には不可欠な要素だった。それぞれ の実行委員は、基本的に、このプロジェクトの中で自分が「やりたいこと」「できること」を自発的に行った。 例えば、ネットデイ・リレーの工事を取り仕切った木下隆弘氏は、何度も学校に足を運び、事前下見から素人工事ボランティアでは対応できない難 所の事前工事を実施、本番ではスペシャリスト(工事専門家)班を率いて、全体の統括を行った。また、姫路工業大学・高橋豊教授は、「子どもた ちのために先生方にもっと技術的な基礎を学ぶ場をつくりたい」と、インターネットの基礎知識を体系的に学べるセミナー「the Internet school」(4.3.2に詳細を記載)を他のふたりの先生方と一緒に実現した。このように「自分でできること」を集めるという行為が自発的に 生まれて実現している。この実行委員会に一般のボランティアが加わって、ネットデイ・リレーが展開された。

所感 第一回実行委員会で決定した、ワーキンググループなぜ機能しなかったのかという理由は、いかに自発的に集まった人々でも、ひとたび組織という 枠に入れてしまうと、しっかりとしたリーダーシップなしには、全体として機能することが難しいからなのではないか。これははりまインターネッ ト研究会でのワーキンググループについても同様で、このような手法は自発的なボランティアのグループには、どちらかといえば馴染みにくいのか も知れない。

(2)ネットデイボランティアの募集方法

 ネットデイボランティアの募集は、まず学校・PTAに子どもたちを通じて数回にわたりネットデイへの取り組みの報告やボランティアの募集を 学級通信やPTA通信などを通して行った。

一般のボランティアは、はりまスマートスクールプロジェクトホームページに、各校のボランティア募集のボタンを設置。クリックするとそれぞれ の学校のボランティア公募ページにリンクするという方法で受け付けた(本編2.7 ボランティア公募ページ参照)。受け付けたボランティア は、そのまま学校別メーリングリストに自動登録されるため、逐次連絡事項等は電子メールで届くようになっている。 このホームページの告知には、新聞報道などが役立った。できるだけ掲載記事にはURLを入れてもらうようにお願いし、一般の方々への周知を 図った。

告知方法としては、はりまインターネット研究会、はりまマルチメディアスクール、兵庫ニューメディア推進協議会、姫路商工会議所、龍野商工会 議所、赤穂商工会議所、姫路青年会議所、はりままちづくりフォーラムなど、地域のメーリングリストに掲載。ボランティアの募集やスケジュール の告知を実施した。

 ネットデイボランティアの全体会議は、ネットデイ前の下見ワークショップまでは特別に設置することはなかった。PTAを除くほとんどのボラ ンティアが日常的に電子メールを使用しており、連絡調整はほぼメーリングリストによって補完できていた。PTAについては、役員を中心にしば しば学校で打ち合わせを行い、事務局も適時この打ち合わせに参加し、全体調整を行った。

(3)ホームページ製作グループ

 ネットデイを実施するにあたり、配線工事はもちろん重要であるが、ネットデイの実施や成果、そしてその後の展開について、ホームページとし て残し公開することは、今後ネットデイ実施を目指す人々にとっては大変重要である。しかしながら、これまでのネットデイ開催のホームページを 調査(スマートスクール関連活動の調査報告書の2.1 国内各地のネットデイ実施・支援団体の調査を参照)してみると、ネットデイ前までの告 知や報告はなされているものの、実施、成果、展開まできちんとコンテンツ化されているところは非常に少ない。本来はこのような作業は、現地校 と事務局が連携して行うものであるが、どちらも現状ではパワー不足であって、ボランティアのグループを立ち上げることとした。  8月10日に'HSSP-ML'(はりまスマートスクール実行委員会メーリングリスト)において、「ホームページ製作協力者募集」を行い、8月21 日に最初のミーティングを事務所で開くことにした。この時にはボランティア2名、事務局2名の参加しかなく、一般非公開のエリアを設置して、 共同作成するということだけが決定した。 早速8月23日には、網干小学校で「インターネット接続隊(本編2.3.3 インターネット接続隊参照)」を取材してホームページに掲載。引 き続き8月30日の安室東小学校「インターネット接続隊」、9月11日、9月25日の「ネットワーク構築勉強会」、10月11日の市川町立鶴 居小学校でのネットデイまで、活動報告を作りながら徐々にグループのメンバーが増えていった。このメンバーは、インターネットによるビジネス を生業にしている人や、ホームページ製作の事業を行っている人が多数ボランティアで参加し、中心になって運営しているのが、特徴的なことだ。 9月8日時点では、ホームページ製作グループも大分充実してきて、13人のメンバーが乗船人保氏をリーダーに選んで、一応の組織的に動けるよ うになった。 10月17日の姫路市立安室東小学校のネットデイからは、現地で速報版を作り、「開通式」中で作品をプロジェクターで放映し、参加者にみても らうことになり、乗船リーダーのもと、配線などの作業状況をデジカメやテープレコーダーで取材して、即席のホームページを作る事になった。こ こまでは、子どもたちが取材するのではなく、グループのメンバーが手分けして対応していた。最初の鶴居小から、マルチメディアプロデューサー ・八木健一氏が、当日の模様をビデオ番組に編集し、その映像を編集紹介した。これには、参加した全員が、映し出される作業状況を見て、技術の 進歩に感嘆の声をあげていた。子供たちにも、大いに教育的効果が認められた。

 ネットデイが一巡すると、課題である実施、成果、展開のコンテンツをまとめなくてはならない。総勢24名になったホームページ製作グループ が総力をあげて、参加校の情報と格闘することになった。グループのメンバーは、2週間に1度のペースでメンバーの自宅や会社に集まり、進捗状 況の調整や作業内容の確認などを行った。ここでもプロの整然とした工程管理は、一般のボランティアの方々には大変参考になっている。年末の1 2月29日から30日にかけては、ほぼ全員が乗船氏の会社に集合し、コンテンツ全体の調整作業を行っている。文字には書き表せない負担を、グ ループのメンバーにかけながら、最後まで脱落者なく反対にどんどんとメンバーを増やし、プロジェクトの中にまた新たな目標を設定している彼ら を見ると、ボランティアを超えた使命感まで感じざるを得ない。ホームページ製作グループのコンテンツについては、資料コンテンツCDを参照。

(4)その他の支援体制

 具体的に、本プロジェクトを支援してくれた主な組織の内容は下記の通り。

  • 兵庫ニューメディア推進協議会  主催事業のネットデイ衣川中との連携推進。安室東小での部会開催。スマートスクールシンポジウムの共同開催。
  • 西播磨県民局  ネットデイ網干小における「こども夢会議」の企画、実施。西播磨地域各自治体への連絡調整
  • 西播磨教育事務所  インターネット接続用アクセスボイントの提供。the Internet school、スマートスクールシンポジウムの案内や資料配布。学校間の連絡調整。
  • 兵庫県立姫路工業大学  会議・セミナーにおける教室の提供。ネットデイへの学生の参加啓蒙。IT資源の提供および技術協力。
  • 学校法人みかしほ学園  セミナー開催会場の提供
  • リナックスプラザ  ダイヤルアップサーバーの設計。セミナーの講師支援